27歳、そろそろ自分のキャリアを作りたい女性ー大手企業の総務からベンチャーの人事にジョブチェンジできた理由とは?

投稿日:2016.11.25更新日:2016.11.25

一人の女性として大手企業に就職するメリットはどんなものがあるでしょう。結婚後の産休・育休が取りやすい、時短勤務が可能である、安定している、等々。

しかし、景気というのはずっと良いものではありません。大手企業とは言え、経済情勢によっては倒産の危機がくるかもしれない。
大企業では、その会社でのみ使えるスキルが多く、市場価値や専門性が上がらず「自分らしいキャリア設計ができない」、他の人でもできるような仕事ばかりで「仕事にやりがいを見出だせない」という声も聞かれます。

それに比べ、急成長しているベンチャー企業では、スキルの高い人間を求めており、育成にも力を入れているため、結果として専門性や市場価値の高い人材を生み出しているという話も最近では多く聞かれます。

今日は、27歳で大手企業の総務職をやめて、ベンチャーの人事職に転職したDさんのケースを見てみましょう。

4年間総務職を続けているが、本当にやりたいことなのか自問自答する日々

Dさんは大手メーカーで4年間総務を経験。勤怠システムの刷新、社内行事企画など幅広い業務に関わってきました。仕事の手際も良く社内事情ならなんでも精通するようになり、年上の別部署の先輩からも頼りにされる存在に。

「同期や先輩との関係も良く、そのうち結婚もして楽しくこの会社とともに歳を取っていくのかなと思っていました」とDさんは語ります。

しかし転機が訪れたのは社会人5年目の春、大学生活の大半を共に過ごした学生団体の同窓会でした。Dさんが通っていたのは東京の名門私立大学。帰国子女も多く、同期はみな外資や商社でバリバリ働いて、稼いでいました。女性でも部下を持ち10名くらいの組織を率いる人も。

一方で総務畑で大手メーカーで働いてきたDさんは仕事に関して自分が誇れるものはあまりないのではと弱気になってしまいました。「このままでは、楽しく頼りにされる存在として今の会社に残れるかもしれない。でもそれは総務のおばさんとしてだけなのかも・・・」

学生団体の先輩の話からベンチャーでの女性のキャリアに可能性を感じた

同窓会にいた先輩の中にはDさんより2歳上で、Dさんのように大手メーカーに勤めながら2年で転職し、ベンチャー企業に就職した先輩がいました。聞けば、その先輩は転職して3年目。当時30人くらいのベンチャー企業だった会社に転職した先輩は今では27歳にして人事部長に。新卒・中途で年間100名近い採用を行うチームの責任者として活躍しているそうです。

ベンチャー企業であるため、戦略考案から企画、実行まで全てDさんの裁量で行っており、同僚や部下も若くモチベーションが高いメンバーばかりで楽しいとのこと。Dさんの職場はキャリア設計などあまり気にしない年配の人間ばかり。そんな職場があるのかと目から鱗でした。

「あの時の先輩は輝いて見えました。学生団体で同じように活動していた先輩がすごく遠い世界にいるようだったのと、今からでも同じ世界に行きたい。キャリアを大きく振って、ベンチャー企業に挑戦することにしました。」

次のチャレンジに選んだのは創業3年のベンチャー企業

早速転職活動を始めたDさん。Webサイトで探したサイトで知り合った転職エージェントとどのような企業がいいか転職の軸を決めていきました。そこで決まったのが、次の3つでした。

 ・営業・マーケティング・人事などでポテンシャル採用を行っている
 ・裁量があり、社員に任せる風土がある
 ・若い目標が高いメンバーがいる

Dさんは専門性を活かして会社の成長にコミットしたいというマインドになっていたため、育成前提で採用してもらえる会社を探すことをメインに置きました。その上で、任せる風土があり、ガツガツしたモチベーションが高いメンバーが多い企業を探すことになりました。

ベンチャー企業の転職でありがちな社員数や設立年数は軸に敢えて含めませんでした。ベンチャー企業では育成に力を入れているか入れていないが社員数や年数と相関しないからです。

人数が少ない企業でも最初は役員専属アシスタントから始まり、育ててもらえるケースもありますし、逆に人が多い場合はポジションが足りており、エキスパート人材やマネジメントができる人材以外は採用しないケースもあります。

結果的に決まったのは、創業3年のファッションアプリを開発・運営する社員数30名の企業でした。ポジションは人事・総務兼任。当時の人事・総務は、監査法人出身のCFOがアルバイトメンバーと2人で回していました。多忙を極めており。総務ポジションでも人事ポジションでも猫の手でも借りたいという状況での採用でした。

聞けば、これまでの総務経験を活かしながら、人事の仕事も少しずつCFOや社長から教えてもらいながらやっていけるそう。現場に任せる風土があり、サービス開発や営業はほぼ創業社員中心に進めていたようです。将来は起業や自分でサービスを作ることを念頭に置いたモチベーションの高い社員も多く、Dさんにとって理想的な転職となりました。

転職から3年、Dさんが採用した社員は50名を突破!

3年後、Dさんの会社は社員数が100名を超えました。転職後すぐ中途採用のエージェントのやり取りを手伝うようになり、今では新卒・中途の戦略実行責任者として、Dさんが採用に関わった社員は50名超に。

1次面談のフロントとして立つことも多く、飲み会の席では「Dさんが楽しそうに面談で会社の話をするから、この会社に入ってみたいなと思ったんだよね。」という嬉しい言葉ももらうようになりました。

Dさんの採用の仕事の覚えが早く、総務ポジションに関してはまた別の社員雇いました。その採用もDさんが進め、入社後の育成も含めて右腕を作るところまでやり切りました。

「あの時の先輩にはまだ敵いませんが、人事として専門性をつけることができ、キャリアにに自信を持つことができました。何より100名を超える会社を創っていく上で採用という重要なパートを担えた経験は大きいですね。今後は会社として組織的な課題もどんどん出てくると思うので、未然に防いだり解決したり組織戦略の部分でも貢献していきたいですね。」とDさんは楽しそうに語ります。

総務⇒人事へのジョブチェンジ成功の秘訣とは?職務経歴書を分析!

さて、Dさんの企業選びや職務経歴書から総務から人事への華麗なるジョブチェンジの成功の秘訣を読み解いてみましょう。

人事ポジションが空いていた

CFO自ら採用に動いていたように、そのポジションが空いていたのは大きかったですね。ベンチャー企業では人数が少ないため、本来いるはずのポジションがぽっかり空いているケースが多々あります。例えば広報は人事が兼任するケースがよくありますね。

具体的にこの職種で入りたいという希望が明確なのであればそのポジションが空いている企業を探すというのは利口かもしれません。

総務経験を活かせた

中途ではポテンシャルだけでは採用されません。その意味では総務人事兼任ポジションを狙うのは良い戦略でした。営業でも資料作成でも何でも構いませんが、これまでの経験を活かして最初から活躍できるアピールをすることも重要です。

人数が少ないベンチャー企業では、営業兼企画や広報兼人事など人数が少ないが故に、ポジションを兼任するケースも多々あります。新しいポジションから0から始めるのは難しいもの。これまでの実績を活かしながらチャレンジできる環境はおすすめです。

総務時代にツールベンダー営業との折衝経験

  平成××年 4月 株式会社○○の勤怠管理ツールを導入
        導入にあたり、10社のコンペを行い、金額交渉の末、導入企業を選定。

Dさんは人事を志望する際、先輩に人事に必要な能力をヒアリングしていました。戦略立案能力、人を見極める力、プレゼン力、クロージング力、調整能力など挙げればきりも無いものの、中でも「折衝能力」が重要だということを聞き、勤怠管理ツールを導入した経験をアピールすることにしました。

中途採用では、エージェントとやり取りしながら、候補者のニーズを汲み取り、それに対して持てるカードを切りアピールし、他社に先んじて採用まで持っていかなければいけません。

そこで重要になってくるのが、エージェントとの折衝です。エージェントと候補者、そして自社が皆Happyになるようにうまく交渉を進めていく必要があります。その点、Dさんはツール導入を主導した経験があり、パートナーと自社がWin-Winになるよううまく条件を引き出し交渉した実績がありました。そうした点を伝えたことが人事で活躍できるというアピールに繋がったようです。

社内企画やツール導入時の社内へのプレゼン・巻き込み経験

  平成××年 4月 株式会社○○の勤怠管理ツールを導入
       30ページのマニュアル資料を作成し、社内への説明プレゼンを行う。

もう一つ人事として大事なスキルとして「巻き込み力」です。人事と言っても、採用の局面は人事だけで完結するわけではありません。現場のメンバーや役員にも面談してもらい、見極めや魅力訴求をしてもらう必要があります。現場のメンバーも忙しかったり、選考担当としての経験が浅かったりと採用でバリューを出すには遠い場合も多々あります。

そうした際に重要なのが巻き込む力です。現場のメンバーに採用の重要性や具体的にお願いしたい役割を説き、採用にコミットしてもらうことが大事です。その点Dさんは勤怠管理ツールの導入時にこのツールを導入すればいかに会社にもメンバーにもメリットがあるのかを説いた実績があり、熱意で会社を動かす経験を持っていました。

会社規模での巻き込み経験ーこのような見せ方が総務での仕事実績を採用での再現性があるものに仕立て上げました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。転職では企業選びとともに、今までの実績が次の仕事での成果にいかに繋がるかを説明できることが重要です。Dさんは総務と人事いう仕事を客観的に分析し、再現性のあるポイントを的確に抽出できていました。皆さんも職務経歴書を書く前に今一度これまでの仕事を振り返ってみてください。

※この記事は実話を元にしたフィクションです。

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